谷文晁（たに ぶんちょう、1763年 1840年）は、江戸時代後期の代表的な文人画家であり、画学者としても知られています。
多様な画風を取り入れ、後世の日本画壇に大きな影響を与えました。

◆ 略歴
生年：1763年（宝暦13年）
出身地：江戸（現在の東京都）
父：幕府奥右筆・谷麓谷。文晁も若い頃は幕府に仕えました。
幼少期から画に親しみ、中国画や日本の伝統的絵画を幅広く学びました。
特に南画（文人画）に強い関心を持ちつつ、狩野派、円山四条派、浮世絵、西洋画の技法なども吸収しました。

◆ 画風と業績
谷文晁は、写実と理知を融合させた文人画を確立した人物で、多くの門人を育てました。
画題は山水・花鳥・人物・風俗など多岐にわたり、旅先でのスケッチも作品に活かされています。
著名な作品には『日本名山図会』や『木曽路名所図会』などがあり、挿絵や地誌画の分野でも優れた成果を残しました。

◆ 門下生と影響
弟子には渡辺崋山、椿椿山、立原杏所らがおり、彼らを通じて文晁の画風は広く受け継がれ、幕末から明治の日本画にまで影響を与えました。

◆ 死去 1840年（天保11年）、江戸にて死去。享年78。



表具寸法（軸先含む）★約71×190
本紙寸法★約51×127


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